シソは「和製ハーブ」と呼ばれるほど良い香りのする植物です。
料理にもよく使われていて、自分で育てる方も多くいます。
ですが、よく園芸家の人たちは菜園にシソを植えてはいけないと言います。
実は、シソはとても繁殖力が強く、増えすぎて他の作物に影響を与えることもあるんです。
そこでこの記事では、シソを植えてはいけない理由や正しい育て方と注意点について紹介いたします。
正しくシソを植えることで、気軽に自家製のシソを使えるようになりますよ。
どうぞ最後までご覧ください。
目次
シソを植えてはいけない!と言われる理由
シソを植えてはいけないと言われる理由は、大きく2つあります。
- 繁殖力が強い
- 害虫が増える
それぞれ説明しますね。
繁殖力が強い
シソは繁殖力がとても強い植物です。
こぼれ種からでも簡単に発芽し、あっという間に繁殖してしまう。
園芸家の間では、「シソは地植えすると増えすぎる」という定説があるくらいなんです。
シソが繁殖していくと、どんどん菜園を占拠していき、他の植物が育ちにくくなることがあります。
また、長い期間繁殖し続けるとシソの品質がだんだん落ちてくることもあるので、そこまで品質のよくないシソが大量に菜園に繁殖することになってしまいます。
害虫が増える
シソが増えすぎることによって、シソを好む害虫が増えてきます。
例えば・・・
- ヨトウムシ
- アブラムシ
- ハダニ
- などなど
このような害虫は、シソだけでなく他の作物へ被害をだしてしまう場合があります。
赤紫蘇(赤シソ)と青紫蘇(青シソ)を一緒に植えてはいけない!と言われる理由
赤紫蘇と青紫蘇を一緒に植えてはいけない理由は、次の通りです。
- 簡単に交雑する
- 交雑種は品質が落ちる
シソは同種や近縁種と簡単に交雑してしまいます。
なので、赤紫蘇と青紫蘇も一緒に植えるとすぐに交雑種ができます。
また交雑種は、交雑前の種よりも品質的に落ちたものになります。
赤紫蘇と青紫蘇の交雑の場合は、赤紫蘇の特徴が強めに出るようで、そこまで香りも良くなく、味もそこそこのシソが出来上がってしまいます。
繁殖力は強いままなので、気がつくと菜園中よくわからないシソのようなものに埋め尽くされてしまう可能性もあるかもしれませんね。
赤紫蘇(赤シソ)と青紫蘇(青シソ)の違い
赤紫蘇と青紫蘇の大きな違いは、葉の色です。
緑が青紫蘇で、赤紫色が赤紫蘇ですね。
赤紫蘇の色はアントシアニンという物質の色になり、青紫蘇よりも赤紫蘇に多く含まれています。
それ以外にも香りや味に違いがあり、その違いによって食用向きか着色向きかが分かれます。
香りが強く殺菌効果が期待できる青紫蘇は、よく刺身のツマや天ぷらなどに使われ、色が濃く出て殺菌効果の強い赤紫蘇は、梅干しなどによく使われます。
シソと荏胡麻(エゴマ)の違いとは?
シソと似た植物に「エゴマ」がありますが、この二つの植物は同じシソ科の品種になります。
見た目もそっくりなのですが、葉の形や味に違いがあるので、区別することはできますよ。
葉の形は、シソの方が葉の輪郭がギザギザしています。
味は、エゴマの方が苦味が強く癖のある味なので、食べるとすぐにわかります。
シソとエゴマは同じシソ科の植物なので、簡単に交雑します。
なので、シソとエゴマを一緒に植えると交雑種ばかり増えることになるので注意しましょう。
シソの育て方!流れと注意点を解説!
シソの育て方の流れを、注意点を踏まえながら紹介いたしましょう。
シソの育て方の流れは次の通り。
- 種まき
- 土づくり・畝作り
- 植え付け
- 水やり
- 肥料・追肥
- 摘心・剪定
- 収穫
1.種まき
シソの種は水を吸いにくいので、種まき前にしっかり水に浸して給水させましょう。
種の発芽には光が必要です。
種まきの際は土をかけすぎないように注意です。
2.土づくり・畝作り
痩せた土地では葉が硬くなり食用に向かないシソができます。
腐葉土や堆肥をしっかり混ぜた肥沃な土を使いましょう。
3.植え付け
水を張ったバケツに鉢を入れて、根鉢がしっかり水を含むようにしましょう。
移植に弱いので、定植後の植え替えはNGです。
4.水やり
乾燥やハダニを防ぐために、根本にたっぷり水をやり、葉水も一緒にやりましょう。
水やりの目安は、土の表面が乾燥してきたタイミングです。
5.肥料・追肥
肥料や追肥は、月に1・2回が目安ですが、肥料が多すぎると虫がつきやすくなります。
6.摘心・剪定
草丈が15~30センチになったら、株の先端を切り取る摘心をしましょう。
そうすることで、脇芽が成長し一株から多くのシソが取れるようになります。
7.収穫
収穫目安は、草丈が30センチくらいです。
本葉が10枚ほど出ていますので、下の柔らかい葉から収穫していきましょう。
注意点
注意点を記載しておきますね。
- 赤シソ・青シソ・エゴマなどと混ぜて植えないようにしましょう。
交雑種が増えてしまう原因になります。 - 一年で育て切り、翌年も育てる際はまた種から育て直しましょう。
- 繁殖力が強いので、こぼれ種には注意しましょう。
まとめ
シソなどのハーブ類の繁殖力は、とっても強いです。
気がついたら菜園中ハーブ類に占拠されることも頻繁に起こります。
そうなると、除草して菜園を作り直すのもかなりの手間になってしまいます。
楽しく快適に美味しいシソを収穫するためにも、しっかりとした知識を身につけましょう。
そのための参考になれば幸いです。
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