寒い時期に重宝する暖房器具にはさまざまなタイプがありますが、火を使わないハロゲンヒーターは、手軽に使えるので人気があります。
しかし、ハロゲンヒーターでも気を付けて使わなければ、ぼやや火事の原因になる場合があります。
その理由は、ハロゲンヒーターが、火を使っていなくても、放射熱によって近くに置かれたものの温度を急激に上げてしまうからなのです。
そして、ハロゲンヒーターはヒーター管にひび等が入っていると、破裂や発火してしまう可能性もあります。
ハロゲンヒーターは、他の電化製品と同じく、火災にならないように注意が必要な暖房器具なのです。
目次
ハロゲンヒーターは危ない?その危険性とは!
秋から冬にかけての寒い時期には、トイレやお風呂の脱衣所、寝室など、大きな暖房器具を入れることができないところで手軽に使えるヒーターが重宝します。
その中でも小型で便利なハロゲンヒーターを取り入れているご家庭は多いのではないでしょうか。
ハロゲンヒーターは立ち上がりが早く、すぐに温まることができます。
そして火を使わないから安全と思われがちです。
しかし、ハロゲンヒーターは本当に安全に使える暖房器具なのでしょうか。
ハロゲンヒーターで一酸化炭素は発生しないから安全?
ハロゲンヒーターは、確かに一酸化炭素が発生しないという点では安全だと思われます。
その意味では、灯油ストーブと比べて空気の入れ替えも不要となるので扱いやすいですよね。
しかし、使い方によっては、ハロゲンヒーターは危険な暖房器具となります。
ハロゲンヒーターは短時間で発火温度まで達する
ハロゲンヒーターは、ヒーター管から発生する放射熱によって、付近の温度を急激に上げることができます。
そのため、もし近くに燃えやすいものがあれば、短時間でその燃えやすいものの発火温度まで達してしまう場合があります。
立ち上がりの早さは、メリットのようにも感じますが、急速に発火温度に達しやすいため、対応が遅れて火事の原因となってしまうのです。
ヒーター管の劣化等で発火や破裂も
また、ヒーター管が衝撃や劣化によりひびが入り、空気が流入してしまうと発火や破裂の原因になります。
ヒーター管が元々壊れやすい不良品だったという例もあるので、製品の耐用年数に関わらず注意が必要です。
どの電化製品にも言えることですが、使い方を誤ると惨事に発展してしまう可能性があります。
ハロゲンヒーターは火事になる?注意点を紹介!
ハロゲンヒーターを使っていて火事になることはあります。
実際に東京消防庁がHPで掲載している火災事例で、ハロゲンヒーターを使用していた例が何件もあります。
例えば、次のように複数の火事のケースがあります。
【ハロゲンヒーターによる火事のケース】
- 別の部屋に行っていて、使用していたハロゲンヒーターに布団が接触して出火してしまったケース。
- 天井に吊り下げて設置しているハロゲンヒーターからの放射熱で、棚の上に置いてあるトイレットペーパーが出火したケース。
- ハロゲンヒーターで暖をとっていたところ、何らかの原因で繊維製品がヒーターに接触して出火し、やけどしてしまったケース。
ハロゲンヒーターは安全という評判がありますが、あくまで一酸化炭素中毒になる原因がないという点においてです。
なので、ハロゲンヒーターを使うときには、火事にならないように気を付ける必要があります。
安全に使うには、以下の点に注意が必要です。
【ハロゲンヒーターを安全に使うための注意点】
- 燃えやすいものの近くに置かない。
- 転倒安全装置に負荷がかからないよう、じゅうたん等の柔らかい面に置かない。
- ヒーターの傍を離れるときは電源を切る。
- 外出時はコンセントを抜く。
- シーズンの使い始めにはヒーター管に破損がないか確認する等です。
ここまでくると、ハロゲンヒーターは手軽に使える暖房器具とは考えにくいですね。
まとめ
小型で低価格なものが多いハロゲンヒーターは、火を使わないので火災と結び付くイメージが少ないかもしれません。
しかし、ハロゲンヒーターが安全と言われているのは、一酸化炭素を発生させないという点であり、火災の原因にならないということではありません。
付近に燃えやすいものがないか注意し、離れるときにはスイッチを切る等の注意を払う必要があります。
使い方に注意をすれば、立ち上がりが早く、重宝する暖房器具ですので、上手に取り入れていきたいですね。